雨の日、自転車で出かけた帰りに前のブレーキが切れた…。
なんか、なぜかブレーキのワイヤーをよく切る。
握り過ぎ?急ブレーキ過ぎ?
はじめに見つけた自転車屋さんは店頭の料金表がちょっと高かった。
ブレーキワイヤーぐらいは小さい頃BMX乗りだった身としては、頑張れば自分で直せるだけに不相応な値段はかけたくない。
そういえばちょっと先の中杉通り沿いにも自転車屋さんがあったっけ。
通り道にあったスタジオで雨宿りがてらちょっと練習して、その店に向かった。
店に着くと雨なのに修理のお客が数人。
自分の修理を頼むと、「10分ぐらいかかりますけど、いいですか?」と店員さん。
お願いすると、テキパキと仕事が始まる。
その間、店内の自転車を見物してたら、並んでる自転車全部におススメポイントの一言のPOPが付いていた。
どれも、ほのぼの。
楽しんみながら、ふと自分の自転車の修理具合いを見てみると。
切れたワイヤーは後ろのブレーキだけなのに、店員さんは修理後、前のブレーキを外し始めた。
え?頼んでないよ。
手際よくブレーキのゴムを外すとペンチではじをパチンパチン切り始めた。
どうやら調整してるようだ。
その後さらに、全体を拭き始めた。
雨でどろんこの自転車を。
見ると隣のお客さんの自転車なんか何年拭いてないんだってほどの汚れっぷりなのに、きれいに全体を拭いていた。
用心深いワタクシは「前も直したんでプラス千円です」って言われるんじゃないかとドキドキしてたら、後ろの料金だけの請求だった。
数日前に自転車を洗ったばっかりだったので、あのスポークの間のリムを拭くのがどんなに面倒くさかったか記憶に新しかっただけに、サービスでそこまでやるこのお店に感動した。
ほかのお客さんが「時間もお金もかかっていいから直しておいて。このお店の技術は信頼してるから。明日のこの時間頃にまた来るよ」と言って自転車を預けて行った。
いい仕事をするお店に出会うと、幸せな気分になる。
音楽も同じ。
いい演奏をすれば、いいライブをすれば、お客さんは幸せな気分になれる。
この先、どれだけの人を自分は幸せな気分にできるのだろう。
よし、これから、何の許可も無く、気に入ったお店を勝手に宣伝して行こうと思います。
阿佐ヶ谷の「
サイクルステーション ワタナベ 阿佐ヶ谷店」さん、勝手に宣伝させていただきます。