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[レッスン]:サークル・オブ・5thとコントのオチ

サークル・オブ・フィフス(Circle of 5th・五度圏)とコントのオチ

音楽理論書では必ず出て来る「サークル・オブ・5th」です。
ちょっとめんどくさいです。
けど、ここでは難しいことは考えず、どんどん音を出して感覚的に音楽の流れを身につけましょう。

サークル・オブ・5th(in B♭)
サークル・オブ・5th(inB♭)

トランペット用にドをB♭で書き直してありますが、それぞれ移調して読んでください。
また、吹奏楽の木管と金管の合同の練習では、B♭からスタートしましょう。

まず一番上のB♭から右回りに見てください。

B♭→F→C→G→D→A→E→B→G♭→D♭→A♭→E♭→

右に五度ずつ上がって(四度ずつ下がって)いくと、元のB♭に戻ってきます。
まずは一小節のロングトーンで一周してみましょう。


(譜例1)
サークル・オブ・5th「譜例1


でも、初めての人には少しピンと来ないですね。

では次に、これらの音を元にした音階を使って演奏してみましょう。

(譜例2)
サークル・オブ・5th(右回り)
*クリックで拡大できます。
あえて臨時記号で書いてます。



一度のドから五度のソまで吹いたら、今度はそのソを一度とした音階を吹く。
この繰り返しです。
2小節ごとに調が変わるので始めは少し難しいですが、慣れてくると曲のように感じられるようになります。
必ずメトロノームを使い、出来るテンポから始め、慣れてきたら限界までテンポを上げましょう。

メジャースケールが苦手だと手こずりますが、ドレミファソラシと7個ある音階に対して、こちらは始めのドレミファソと5個しか出て来ないので、まずこれから練習するのもメジャースケール攻略の近道かもしれません。



ここまで出来るようになったら、次のステップに進みましょう。

実はこの左回りの方がとても大事なんです!

B♭→E♭→A♭→D♭→G♭→B→E→A→D→G→C→F→



じゃ、なぜ右回りから練習するのか?
それは左回りの方がちょっとだけ難しいからです。


次の譜を演奏してみて下さい。

(譜例3)
サークル・オブ・5th(左回り)


B♭からE♭まで下がっていきます。
この時、出だしはスケールの一度ではなく、五度から始まっているのです。
先ほどの譜2では2小節吹けばその音が次の2小節のスケールの出だしになっているので、吹き始めればなんとか何とかなるものですが、今度のは、先に五度を予測して一度まで下がって来なくてはなりません。
2小節ごとにそのスケールの五度を先読みしておかないと、♭や♯を忘れてしまい、わけの判らないスケールになっちゃいます。
この「先読み」がちょっと難しい原因です。

でも、これも慣れれば曲に聴こえてきます。
そして、こちらの方が曲としての感じがより高いのです。

なぜでしょう?

次の譜面を演奏して下さい。

(譜例4)
サークル・オブ・5th「譜例4

なんか、よくコントのオチで流れてそうですよね。
そうです、この「オチ」に合う、というのが重要なんです。


人は、五度の音から一度の音を聴くと、なんだか一段落ついた気持ちになりやすいのです。
フレーズや曲が終わった感じがしますね。
この、「五度から一度に解決する」感じは音楽の中でとてもよく使われているのです。
フレーズの「オチ」です。
よく使われているからこそ、この練習をしておけば、『曲の理解力が格段にアップする』のです。

この練習をしておけば、知らない曲を初見で演奏するときも、何となく先が想像できたりして、合奏がラクになりますよ。



さあ、サークル・オブ・5thを使ってコントのオチをマスターしよう!
いや、音楽力を身につけよう!


YUHKI


※2011.07.17追記:
(譜例3)「サークル・オブ・5thの応用(左回り編)」の譜面の最後2小節間に誤りがあったため修正しました。
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[レッスン]:最短タンギング攻略法

管楽器のすべての音はタンギングから始まる。

基礎トレーニング第2弾は、その大事な「タンギング練習」です。


最短タンギング攻略法

1)16分音符で16拍吹いて、4拍休符。
2)チューニングB♭で。
3) レガートで軽くメゾピアノで。
4) ♩=80で2分。ラクに出来たら♩=84でさらに2分。以降遅れたり空回りするテンポになるまで4ずつテンポを上げて2分タンギングをする。
5) 自分の限界を越えるテンポがわかったら、そのテンポから4戻ったテンポを上限として、一週間続ける。
例えば、100が厳しければ、80・84・88・92・96のテンポを2分ずつ、合計10分を1週間。
6) 1週間後、その上限を4だけ上げてみる。出来たらそれをまた1週間。出来なければ4戻して数日。絶対アセらずに出来る範囲で。

以上

えっ?て思う人、多いですよね。
なんせ「楽しいロングトーン」があれだけのボリュームでしたもんね。
でも、これだけで必ずタンギングをマスターできるのです。
だまされたと思って毎日やってみて下さい。
1ヶ月後には見違えるように上達しています。
タンギングが苦手だった人も、遅くても2ヶ月後には得意分野になっています。
「最短タンギング攻略法」なのに2ヶ月も?と言う方。
もしかして2年間もタンギングの練習をしてるのに、未だに苦手じゃないですか?
そのままだと、2ヶ月後もタンギングへたっぴですよ。



少し解説をします。

なぜチューニングB♭だけなのか?
なぜならロングトーンのレッスンで言った通り、基準の音だからです。
特に金管楽器の場合、タンギングを突く位置は音程によって変えなければなりません。
厳密に言えば、舌を突いた後の位置です。
ざっくり説明すると、Low B♭はトトトト、High B♭はティティティティです。
だいぶ大雑把ですが、低音より高音の方が舌と上あごの隙間が狭いということです。
試しに、同じ息のスピードとアンブシュアでタンギングをした後で、舌の位置を上下してみて下さい。
それだけでも息の音程が上下しちゃうでしょ。

なので、タンギングの練習は音域を拡げてしまうと、どの音も中途半端になってしまうのです。
よって、まずは基準のチューニングB♭から攻略しましょう、ということです。
もちろん、攻略後は全音域で練習しましょう。


次に、なぜ舌の動きを詳しく説明してくれないのか?
もちろんお教えできますが、それはもう少しタンギングが得意になった時に。

タネをちょっとだけあかすと、実はタンギングは舌の動きを考えるより、
「いかにして息の流れに舌の動きを乗せるか」
の方が大事なんです。

風になびく旗を想像してみて下さい。
風がもし一定に吹いていれば、旗はバタバタと音を立ててなびきます。
でも実際、旗には筋肉も動力源もありません。
風が旗を動かしているのです。
タンギング時の舌の動きも似てます。
息の流れに乗せてあげるだけで、舌は軽く動いてくれるのです。

よく、タンギングの練習でバテる人がいますが、その練習自体が間違いなんです。
いかにラクにタンギングするか、が目標です。

舌の動きを細かく説明してもよいのですが、もっと簡単な方法が、ただ「16分音符を16拍やるタンギング」なんです。
人間、つらいことは嫌なものです。
ラクしたいんです。
この方法は、やっていくうちに自然と舌が勝手にラクな動きを見つけてくれるんです。
勝手に舌が最短距離を探してくれて、必要以上の動きをしなくなってくれるのです。

「頭で考えるより、舌に学習させる」

ロングトーン練習はあんなに考えてやれ、と言ったのにねー。


少しだけコツを。

タンギングが汚い、とか硬い、つまってる、とか言われる方。
ほとんどが舌の根本が力んでいるのが原因です。
舌の根本はノドに癒着するように着いています。
そこが力むと、当然ノドも締まります。
舌の根本はリラックスして。
もしくは舌全体をベチャッと着け過ぎです。

あと、タンギング時に舌の根本からガシガシ動かしている人。
無駄な労力を使い過ぎです。
酸素も無駄使いしてるので息も持たないでしょう。
無駄のないタンギングは、動いてる所がほんの舌先だけです。
もちろんアゴも動かしちゃ、ダメです。



もっと詳しい舌の使い方は、また今度。
まずはだまされたと思ってこれをやってみて下さい。
あ、これ、必ず毎日やらないと2ヶ月で終わりませんよ。
1日サボると3日遅れます。
これは最悪、楽器なくてもできますので、毎日必ず。

さあ、今からどうぞ~。


YUHKI

[レッスン]:楽しいロングトーン

今回は基礎トレーニングのロングトーン練習を真剣に考えていきましょう。

私が学生の頃は部活の先輩に毎日朝練で30分、午後の部活動時間に1時間、
メトロノームのおもりを一番上の遅い所にされ、8拍吹いて2拍休符。
ツバ抜き以外は腕がつらくなってきても手を降ろしてはいけない過酷な練習でした。
1番ついたのは、根性…‥。
1日に8時間ぐらい練習時間があればコレもありかと思いますが、ほとんどの人がそうもいきません。
毎日1時間ではなく、調子の悪い時、例えば期末テストの後とか旅行の後とかしばらく練習出来なかった後にやると、いつもよリりハビリ期間が短くて済みます。遅くても3日間ぐらいで元通り。

ボーッとやるとつまんないこの練習。
面倒くさいですよね。

でも、たとえ1時間やり続けたとしても楽しく過ごせる方法があるんです。


これからあげる15の項目には、曲を上手に演奏するヒントもたくさんあります。
ロングトーン練習を突き詰めていくと、音色だけでなく曲の演奏レベルも上がっちゃうんです。
みんな大好き!「一石二鳥」。
では、ひとつずつ説明していきますね。



楽しいロングトーン



1)テンポは♩=60。


2)始めのうちは「8拍吹いて4拍休符」のサイクルで。
実は、この休符の4拍の間の過ごし方がとても大事なんです。
1,2拍目は残っている息を吐いて、3拍目でたっぷり吸って4拍目で吹く準備をします。
「1・2・吸って・準備」です。
使う「呼吸法」や、「吹く準備」に関しては別項で詳しく説明します。
ゆっくりのテンポではゆっくり吸うのが基本です。ブレスの段階から曲のテンポのノリを掴む為です。
しかし、もちろん曲中のフレーズ間にある短い休符ではゆっくり吸えません。
その対策として、馴れてきたら1,2,3拍の間の中で吐いて4拍目の前半で吸って後半で準備、にします。
「1・2・3・吸って準備」です。
また、上級者は是非「16拍吹いて4拍休符」のサイクルにしましょう。


3)スタートは必ずMiddleのチューニングB♭(実音)から。
よくLow B♭から始める人がいますが、これはあまりお勧めしません。
なぜなら、出始めの音で基準の口の形ができてしまうからです。
トランペットのよく使う音域は運指のあるLow B♭の下のE(もちろんその下も出ますが)からHigh F(もちろんもっと上も出ますが)のだいたい3オクターブです。
この音域のだいだい真ん中がチューニングB♭なんです。
チューニングB♭からHigh B♭まではたった1オクターブです。手を伸ばせば届きそうな距離です。
でも、もしLow B♭から見たら2オクターブ上は遠く離れた雲の上の存在になってしまいます。
だから基準のアンブシュア(アンブシュアに関しては別項で詳しく)は常にチューニングB♭であるべきです。
ロングトーンに限らず、タンギングもリップスラーといった基礎トレーニングはどれもチューニングB♭から始めるべきです。
HighB♭


さあ、ここからは実際吹きながら読みましょうか。

4)半音ずつ下がってLow Eまでいき、チューニングB♭まで上がる。この繰り返し。
楽に吹けるようなら少しずつ音域を拡げていき、最終目標は上がHigh B♭ぐらいまで。
大事なのは楽に吹ける音域内でやること。多少の無理は必要ですが、つら過ぎて口を締められなくなってよだれ拭きながらだと、アンブシュアをこわしてしまいます。


5)はじめのうちはmpで。馴れてきたら後半fで。
必ず楽に吹くこと。mpを楽に吹くコツは別項「メゾピアノのススメ」で。
fも楽に吹ける範囲で。
終わった後、口の周りの筋肉が疲れるのは良いですが、押し付けたマウスピースの位置が痛いのはアンブシュアが間違っている証拠です。


6)吹き始め(厳密には音が出る少し前)から吹き終わりまで(厳密には吹き終わってもしばらくは)口の周りの筋肉はしっかりキープ。
この支えの筋肉は、唇の裏やほっぺの裏側が歯や歯茎に密着しているとキープしやすいです。


7)出だしにタンギングをして舌先が付き終わって戻った場所はリラックスして動かさない。
ロングトーンと言っても、実際はこの舌の位置がとても重要です。
音色はこのタンギングで8割方決まってしまいます。


8)みぞおちあたりをぎゅっと内側に締めて、息のスピードと圧力を一定にすること。
このトレーニングは呼吸法の項で詳しく説明します。


9)この「口の周りの筋肉」「舌の位置」「息のスピードと圧力」をキープすることによって音程をまっすぐに吹けるようになります。
音程は耳でガイド音を聴いて合わせるのが望ましいですが(チューニングのコツは別項で)、確認のためチューナーを使うと良いです。
チューナーはベルに付けられるクリップ式(トランペット・トロンボーンの場合)が良いです。これは目線が前のまま使えるので。目線も大事です。
よくチューナーを下に置いて変な格好で使っている人を見かけますが、あれは危険です。その姿勢で合わせても実際にはほとんど使えません。
楽器の角度が狂ってしまうからです。


10)楽器の角度も大事です。
立っても座ってもよいですが、角度は音程の高さに影響しますので、音によって正確な角度で吹くこと。「角度」は後ほど詳しく。


11)音程が合わなかった音はすばやく調整し、次に出てきた時には必ずジャストの音程を頭から出せるように、よく口の形をイメージして挑むこと。
出たとこ勝負はダメです。同じ間違いを繰り返さないこと。アパチュアのコントロールをすること。「アパチュア」に関しては別項で。


12)必ず左手で持つこと。
右手で持ってしまうと指まわりに悪影響を及ぼします。指を速く動かせなくなります。
右利きの人は左腕だけで持つのはつらいですが、重くてもきれいなフォームで持つこと。「フォーム」に関しては別項で。


13)半音の間隔の感覚を感じながら吹くこと
現在の基本的な音楽の最小音幅は半音です。チューナーなどで言うところの100セントです。
この幅の積み重ねがフレーズを作ります。
楽器の演奏に絶対音感はさほど必要ないですが、相対音感は必須です。
半音の間隔は是非とも練習回数、時間をかけてマスターして下さい。


14)ピストンを多く押す音は抵抗が多くなり鳴りにくいので、その分しっかり吹いて、ピストンをあまり押さない音と音色を合わせる。
特に3番ピストンを押す音は、自分の音色をよく聴きましょう。2・3番を押すF♯や1・ 2・3番を押すBが苦手な人、この抵抗感を克服して下さい。


15) ロングトーンでリズム練習
慣れてきたら、メトロノームを裏拍として聴きましょう。頭拍は自分の頭の中で鳴らします。
そうすることによって、リズムを自分で生み出すチカラが身に付きます。
メトロノームにおんぶにだっこではなく、メトロノームとデュエットする感じです。
2)で書いたブレスも大事なリズム練習のひとつです。
ブレスの時点からリズムをとらえましょう。
これはヴォーカリストでもパーカッショニストでも、もっと言えば指揮者でも同じです。



以上です。





さあ、このすべての注意事項のすべてをよく考えながらロングトーンの練習をしてみて下さい。
できない項目があると、とても悔しくなるはずです。
悔しいと思うと、次の音ではなんとかしてやろうと欲が出ます。

まず、できていないことを知ること。
そして、悔しがること。
最後に、克服すること。

この意識の繰り返しによって単調なトレーニングが劇的に楽しくなります。
ひとつひとつクリアしていけば、必ず楽器を吹くことが楽になっていきます。
楽になれば吹くことがもっと楽しくなっていきます。

たったロングトーンの練習ひとつをとっても目的と知識があればとても楽しい時間になります。
調子を戻したい時やしばらく吹けなかった後は1時間、修行だと思ってやってみましょう。
30分ぐらいまではつらいですが、40分を過ぎる頃には楽になってきます。
ランナーズ・ハイみたいなもんです。
1音1音反省し考えながら吹いていけば、1時間経つ頃には「もうちょっとやりたいかも」と思えるようになってくることも。

金管奏者にとってロングトーン練習は良いリードとリガチャーを作る作業でもあるのです。
木管と違って、リードである唇とリガチャーである口の周りの筋肉は残念ながら楽器屋で売っていません。
「ハーセスの唇」2万円、とか「ウイントンの下唇下制筋」3万、「口輪筋」とセットで今なら5万円、とかはないです。
あったら迷わず買いますが。
お金で解決出来ない分、じっくり手作りしましょう。

もうひとつ。できることを毎日何年も繰り返しやるのは時間の無駄です。
勘違いしている人が多いですが、ロングトーンはウォームアップではありません
安定した音色や音程が出せるようになったら、必要な時だけやるようにしましょう。
他にもやることは沢山ありますからね。

でも、まずは3日間続けてみて下さい。
そしてロングトーン練習にじっくり向き合って下さい。


では、楽しみましょう!

YUHKI

[レッスン]:マイナー・スケール(短音階)

大震災の影響で学生達のクラブ活動が停止となっている所が多いようです。

そこで、ブログでレッスンを始めようと思います。
時間があるこの時に面倒くさい練習は済ましちゃいましょう。

マイナー・スケール(短音階)

今回は3種類のマイナー・スケールを学びましょう。
まずは基本となる「ナチュラル・マイナー・スケール(自然的短音階)」です。
メジャー・スケールの第6音から音を並べるとナチュラル・マイナー・スケールになります。

ラ・シ・ド・レ・ミ・ファ・ソ・ラ

なので、調号に何も付いていないときは、Cメジャー・スケールの場合とAマイナー・スケールの場合が考えられます。

ナチュラル・マイナー・スケール

でも、これだと第7音が主音と少し(全音)離れてしまっています。
あまり終わった感じがしません。
なので、第7音を半音上げて主音に導きやすい音にしてあげましょう。

ハーモニック・マイナー・スケール

はい。「ハーモニック・マイナー・スケール(和声的短音階)」になりました。
これで終止感が強まります。
和音にも使いやすくなりました。
しかし、今度は第6音と第7音の音程が開き過ぎてしまいました。
あまりメロディアスに聴こえませんね。アラビックではありますが‥…。
なので、もう少しいじっちゃいましょう。

メロディック・マイナー・スケール

はい。「メロディック・マイナー・スケール(旋律的短音階)」の出来上がり。
これでメロディアスに上がっていけますね。
でもこのまま降りてしまうと前半がメジャー・スケールに聴こえてしまいます。
なので下行型は半音戻してナチュラル・マイナー・スケールと同じにしてあげます。
もう7度に導音の役割は必要ないからです。

以上が三種類のマイナー・スケールです。
調号に使うのはナチュラル・マイナー・スケールのもので、他のスケールは臨時記号で補います。

世の中の音楽の約半分は短調です(言い過ぎですが)。
また、一曲の中でも長調と短調が混ざっていることはとても多いです。
譜面を読むのが苦手だな、と思ってる人。実は短調になっている所をよく間違えているのではありませんか?

まずはよく使われるメロディック・マイナー・スケールから。
反復練習でに覚え込ませちゃいましょう。

Melodic_Minor_Scale.jpg

※あえて調号を使わず書いています。譜面はクリックで拡大できます。

低音用
Melodic_Minor_Scale(Bass).jpg

必ずメトロノームを使い、できるテンポから少しずつ上げていきましょう。
手始めに♩=90ぐらいから。もちろん何度やってもつっかかるようならテンポを下げて。
できるだけ速く出来るようになりましょう。
練習では始めの2小節をできるだけリピートして下さい。

また、サークル・オブ・4thの順番になっていますので、慣れて来たら12のキーを続けてやりましょう。
まるで曲のメロディのように演奏するのがコツです。
なにせ「メロディック」って言ってるぐらいですから。

さあ、だれが一番速くできるようになるかな。


これで、また音楽が楽しくなっちゃいますね。


YUHKI